「人災」に備える

 
 
起きてからしか対処できないのは
「天災」かと思いますが
 
起きる前に対策できるのが
「人災」でしょう。
 
人の不注意によって起こる災害
火事とか、ガス漏れとかですね。
 
先日も現場で
職員の不注意による事故が起きました。
 
結果、大事には至らなかったのですが
 
たまたま管理者が休暇中であったことや
上司が通院介助中で不在だったこともあり、
まさに現場のメンバーで
緊急時の行動が求められる状況でした。
 
とはいえ僕自身は
昇進を控えていることもあり
「この状況ならこの対応で」という指示は受けているので
 
上司の判断を仰ぎ、現場にも協力をお願いすることで
スムーズに対処することはできました。
 
ただ気になっていたのは
そんなあってはならないミスが起きるほど
最近の業務は切迫しているということでした。
 
そんな状況にも関わらず
その日の朝も上司から
 
スタッフの意識改善の為に
普段の業務に追加して
月一回、職員全員にアンケートを実施しミーティングも増やす
という申し送りがあって・・・
 
たとえ必要なことだとしても
もっとやり方があるだろうと思った訳ですね。
 
声が大きく、立場もあり
ルールを設定できる側にいる人間は
 
ルールを増やしたり、指示を出すのに
人一倍、慎重になるべきなんです。
 
時に変化を促していくことも必要です。
 
ただ短期間で、何度も、
変化をどんどん強いていると
 
それを促進させる方向にチームは傾きます。
感覚が麻痺していきます。
気づいた時には起こるはずもないミスを起こすほど
ルールに適応できなくなってしまいます。
 
そんな不安や不信感が募れば
守ってもらいたいルールも守ってもらえなくなりますね。
 
人が起こす事故や災害だからこそ
人に寄り添い続けるか、反対に人を排除しない限り
「人災」を防ぐことはできないでしょう。
 
どんな業界でもそうでしょうが
介護業界は特に「人」で成り立っている職業です。
 
「なんでこんな人が働いているんだ」
「こんな人が入ってきて欲しい」
そんなことを言っていても仕方ないんです。
 
まずは今いるメンバーに安心して働いてもらえる環境をどう作りだせるか?
 
そこに心血を注ぐのが
上に立つ者の姿勢だと考えます。
 
ばやし